ミネラルウォーター

最近は日本でもミネラルウォーターを買って

飲む方が増えてきたと聞きましたが、

まだまだイタリアの比ではないでしょう。

こちらでは買わない人のほうが少ないのですから。

ローマ近辺や、アルプス地方、カセルタというナポリの隣町に

有名な水源地がたくさんありますが、

そういうところで瓶詰めにされたものがスーパーや

食料品やさんの店先に並び、あるいは立ち飲み喫茶でも

ビンごと買うことがあります。

 

さて、旅行中にあるいは慣れない方が悩まれるのが、

どういう水かと言うことです。

 

一口にミネラルウォーターといっても、日本で飲むような普通の水と、

ガスが混入していて、甘味のないソーダ水のような水と

それらの中間のような水と3種類の水があるからです。

そして全てをミネラルウォーターと呼ぶのです。

2番目の写真の上部、青い線で囲ったところをご覧ください。

『ACQUUA MINERALE NATURALE』

(アックア ミネラーレ ナトゥラーレ)と書いてありますね。

これが『自然のミネラルウォーター』という意味です。

で、普通の水はこれだけしか書いていないのですが、

多くの水にはもう一言(3番目の写真をご覧ください。)

『Effervescente Naturale』

(エッフェルヴェシェンテ ナトゥラーレ)と書いてあります。


これは、「自然発泡水」という意味です。

日本の方になかなか信じていただけないのですが、

こちらの岩盤は石灰層なので、水がその中を通ってくる間に、

いわゆる岩清水に、自然のガスが混入しているのです。

水源地で実際にご覧にならないと、

いや飲んでみないと信じられないとは思いますが、そうなのです。

最後に、『FRIZZANTE』(フリッツァンテ)または

『GASSATA』(ガッサータ)と書いてあるときは、

炭酸を人為的に混入したものです。

なぜ、そういう水を作ってまで飲むのかというと、

炭酸が消化を助けてくれるからです。

また、お茶と言うものを飲まないイタリアでは飲む水の量が違います。

食事中に、あるいはのどが渇いたときに、

日本人ならお茶を飲むときに、こちらでは水を飲みます。

で、少し下にピリッと来るような発泡性の水のほうがただの水よりは

少し『飲み物』という感覚に近いような・・・

うまく説明できませんが、こちらの人達の好みに合うのです。

さて問題は続きます。

今のところ、これら3種類の水に何の区別もなく、つまり同じようなボトルにはいっているのです。

たとえば種類ごとにビンの色を変えるとか、エティケットの色を統一するとか、

そういう風にしてくれれば「何色の水を買ってくださいよ。」と説明できるのですが、

(ほとんどの日本人に発泡性の水は合わないようです。私はなれてしまいましたが。)

外国語で、しかも小さく書かれたエティケットをよく読んでくださいというのは気の毒な気がします。

ひとつ結構うまくいく見分け方があります。

それは発泡性のものは、特にガスを混入させたものは、びんがパンパンに膨らんでいますから、

手に持ったときに硬いとガス入り、柔らかいとガス無しといっていいかと思います。

『Effervescente Naturale』の場合はちとむつかしいのですが・・・

 

これら発泡性のものはよーく冷やして飲むと、のどがからからの時にはとてもおいしいです。

普通の水をあまりたくさん一気に飲むとあとで胃が重くなることがありますが、

小さな泡がそれを和らげてくれるようです。

ダイエットには普通の水が良いそうで、若い女性にはガス無しが好まれています。

少なくとも一日に一人2リットルは水を飲んだほうが良いといわれています。

 

では締めくくりです。

イタリア旅行中に日本のような普通の水を飲みたい方は、

「アックアミネラーレ、ノンガス、ペルファヴォーレ」とおっしゃってください。

これで90%はOKです。

なぜ100%ではないのか? イタリアですから・・・

Barでたまたま普通の水が売り切れていたら、きっと『Effervescente Naturale』を

出してくると思います。

もしくは水道の水をくれるでしょう。

水道水も飲料可のところがほとんどですが、中にはひどい硬水のところがあります。

また、貯水槽の手入れが悪いことも考えられるので、

できればミネラルウォーターを買って飲まれることをお勧めします。

                  Keiko

 

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