<ジプシーに気をつけて>

 

残念ながら、今日はあまり楽しい話ではありません。

今日(10月9日土曜日)、息子を学校へ迎えに行く途中、
用があったので早めに出かけ、すぐそばに切り売りのPizzaがあったので、
息子の好きなピッツァ・マルゲリータを買いました。

車に乗り込んだ息子にPizzaをあげたそのとき、
ジプシーの女性が窓から手を差し込んで、小銭をせがむので、
「Pizzaならあるわよ。」(普通彼らはお金以外のものをほしがらないのです。)
といったら、めずらしくPizzaをほしがったので、
2つ折にしてあったPizzaの半分をあげようとチーズを引っ張っていたら、
彼女が自分の手でむんずとつかんでチーズを切り離したのです。

息子は目の前で起こっていることが俄かにはは信じがたいようでした。
もう気持ち悪くて食べられません。

こういうと人種偏見にとる方がおられるかもしれませんが、
誰だろうと、見ず知らずの人間が見るからに汚れた手で自分の食べ物を触ったら、
食べる気がしなくなるのではないでしょうか?


今日はたまたまお昼時で本当にお腹がすいていたと見え、
Pizzaを欲しがりましたが、普段はこのジプシーたち、お金を強要します。
信号待ちの車を狙ってくるのが一番多く、
次に多いのは歩道に座り込んで、いたいけな赤ん坊を抱いて物乞いをするか、
体が不自由そうに見せかけて不自然な格好で座ったり、
杖をついたりしながらの物乞い。
(夕方仕事を終えるとさっさと歩いて帰るので全くのうそだと誰もが知っている。)

若いジプシーたちは積極的に人の財布に手を伸ばしてきます。
3,4人でグループを作り、盗んだ子がすばやく他の子に手渡して、
受け取った子が走って逃げてしまう。
残った子供たちは自分の潔白を証明しようと着ているものを脱いだりして、
被害者を決まり悪くさせてしまう。

ローマにはこういうジプシーがたくさんいるので旅行に見える方たち、
どうぞ十分注意してください。

そういう子供たちに囲まれたら大きな声で助けを呼べば
そばにいるイタリア人が飛んできてくれます。

そう、このジプシーたちはイタリア人ではありません。
主にアルバニアの人達です。
今や国はコソボと呼ばれていますが人が変わったわけではありません。
狭いアドリア海をゴムボートで、
あるいはイタリアの北部からどんどん入り込んできては、
イタリア人に、
あるいはイタリアへやってくる外国人にこういう被害をもたらしているのです。

もちろん全員がそうだとは言いません。
真面目に仕事を探して働いている人も中にはいます。
ただそういう人達もイタリア人から仕事を奪っているのは事実です。

税金も払わないで小さなアパートに重なるようにして寝泊りする人達には
高い家賃の心配もイタリア人ほどではないでしょう。

いきおいイタリア人よりうんと安く労働力を提供するので、
イタリア人が職を失ってしまいます。


南イタリアにはアフリカ諸国からの密入国者が後をたちません。
粗末な貨物船に鈴なりになってやってくる人達を保護し、
しばらくの間彼ら専用の施設で健康診断などを行った後、
いくばくかのお金を持たせて、飛行機でそれぞれの国へ送り返します。

そういう費用をイタリア国民が請け負っているのです。

なんともやりきれない話。

また、しっかりとこの地に根を下ろしてはいても
たとえばアラブ諸国の人達は相変わらず自分たち独自の衣装をまとい、
ところかまわずお祈りをし、(一般歩道を占拠してしまう)
挙句の果てに自分たちの子供が通う学校の前にある
マリア様の像をどけろと要求するのです。

宗教の自由は認めよう。
習慣の自由もしかり、
でも、他人のうちへやってきて、
そのうちの仏壇が気に入らないからどけろとはどういうことか!

和室に土足で上がって来られたら、皆様はどうお思いになるでしょうか。

私もこの国では外国人なのだけれど、日本の国の名を汚すようなことはしたくない。

まとまらない話になってしまいました。
私などが考えてもどうにもならないような問題がたくさんあります。
どこの国にもそれはあるでしょうが・・・


とにかく、普段我が家の玄関には鍵を差し込んだままです。
Segniにいるときには車を止めても施錠したことはありません。
真新しい自転車を道端においていても不誰も手を出しません。(でした。)
普段こういう生活をしているので、ローマへ行くと少し緊張します。

イタリアに旅行中に何か盗まれたという話をよく聞きます。
そうするとほとんどの人がイタリア人には泥棒が多いと思ってしまうでしょう。
ところが実際には、イタリア人の多くはそういう外国人を助けようとしたり、
彼ら自身が被害者であることのほうがずっと多いのです。

長くなったついでにもうひとつ、イタリア人は食事をおいしく頂くために
ワインを (それぞれの料理にあったワインを)飲みますが、
酔うために飲むのではありません。
酔っ払いは嫌われます。
もし、イタリアで酔っ払いを見かけたら、よーく見てください。
おそらくは東部ヨーロッパから来た人達です。


イタリア人にはあまり金髪はいません。
特に中部以南は少ないです。
例外的にナポリ近辺には結構金髪の人がいます。
第2次世界大戦の終盤、サレルノというナポリの隣町へアメリカ軍が上陸し、
その後もナポリには米海軍の基地が残ったので。

イタリア人はおしゃれです。
上等な洋服ではなくとも、清潔なものを身につけています。

ですから、金髪で、あまりイケメンではなくて、
衣服が汚れ気味の人達は要注意!


注!:何事にも例外はありますよ。
Keiko

 

約1ヶ月前にこの原稿を書き、発行しようかどうか迷っていました。

なぜなら多くの購読者の方が、楽しい話題を待っていらっしゃることを知っているからです。

でも、時にはあまり愉快ではない話もやっぱりイタリアをより理解していただくためには

必要なのではないかと思い、発行することにしました。

 

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