* イタリアからボンジョルノ! 2013年 No.07*

息子のblog

 


 

http://lasteppa.blogspot.it/

息子は21歳と4ヶ月

自分の同い年の頃に比べると随分と子供だと思ってきた。

18歳で高校を卒業するとすぐに働きはじめた私は

21歳ですでに最初の結婚をしていたから。

もしも大学へ進んでいたら私ももっと若者らしい物の見方をしていたのかもしれない。

息子は大学をすぐに辞めてしまったけれど、まだ正式な就職をしたわけでもなく、

いわば浪人中のような状態だろうか。

 

若者の失業率が45%などといわれるここイタリアでは珍しい存在ではない。

今の日本の事情を知らないので間違っているかもしれないけれど、

私が在学中には学校が進路の補佐をしてくれたものだった。

卒業前にすでに進学先や就職先が決まっていて

まるでレールにのったように高校を安心して出て行ったものだ。

 

イタリアでも最近は大学への進学率も増えているけれど、

ほぼ希望の大学や学部に入ることができるようで

入試も何も全ては高校卒業後に行われるのだけれど、

高校の卒業試験のほうがうんと難しい状態。

だから息子が進学を希望した時も特に心配することもなかったけれど、

通い初めててすぐに大掛かりなデモなどに参加して心配させてくれた。

だから辞めたといった時に何故かホッとしたりしたものだ。

 

でも・・・息子の内部では様々な思いが交錯していて、

やりきれない思いを時に私達に向けてきたり、

自分の部屋の壁に穴を開けたりすることがあった。

あまり気持ちを上手く言葉で説明できないのは私の血だろうか?

とにかく父親と何ヶ月も口をきかなかったり、

これは彼の名誉のために言えば、父親のほうが殻に閉じこもっていたからだけど。

私に手を上げたこともあった。

 

そんな息子がようやく何か自分の信じるものを見つけたようだ。

以前紹介したイタリアの政界の新しい動き(あえて政党とは呼ばない)

『5つ星の運動』を率いるベッペ・グリッロ氏のおかげかもしれない。

 

氏は今の経済に大きな不信を持っている。

無駄な流通の多い今の経済界は不健康だという。

世界中で名のしれた一部の会社が、長年伝統を守り続けてきた

イタリアの小さなメーカーを蹴散らしたり、買抑えてしまったり・・・

もちろんイタリアだけの話ではないのだが。

 

氏は石油に頼る生活に警告を発している。

みずからが日本製の省エネ車に乗り、

世界中の石油に頼らないで生活している方々のドキュメントを公開したり、

生ごみ処理に、コンポストの導入を奨めるなど地球の将来を救おうと懸命だ。

 

どこの国でも政治の世界は汚い。

その世界へ関与した氏を様々な憶測や揶揄や嫉妬が取り巻く。

つまり、氏の言行を信じられない人がたくさんいる。

 

でも、信じる人のほうがずっと多いと言えそうだ。

息子もかねてより、グローバルに展開している会社を嫌っていたし、

地球の汚染防止などにも関心があり、ごみ処理などにも関心を示していた。

でも、自分の周りに自分と同じ意見の人達を見出すことが出来なかったので、

(こういう時、親はその選択権のいつも外にいる)

ただ一人で悩み、息巻いていたのだった。

 

それが、『5つ星の運動』により、自分と同じような考えを持つ人がたくさんいることを知り、

我が意を得たりと感じるとともに、仲間がいたことを大いに喜んでいる。

その気持が庭仕事に向けられている。

嬉しいことだ。

 

今まで庭仕事の手伝いを頼んでも、土を触るのが気持ち悪いだの、

アレルギーだから草刈りをすると喘息が出るだのと(これは本当のことだが)

なかなか手伝ってくれようとはしなかったが、

約1ヶ月ほど前に自分でコンポスト用の木箱を作り、

出来た翌日にはガールフレンドを連れてきて私と3人で庭の隅に残っていた枯葉や

刈り取った草や、台所から出る野菜くずなどを積み上げて悦に入っていた。

その様子はここにも記載されています。

その後もすすんで庭仕事をするようになり、私もゴルフへ行く回数を減らして

息子とともに、また庭仕事への情熱を取り戻しつつあるところ。

そもそもあんなにのめり込んでいた庭仕事を半ば放置してしまったのは、

何ヶ月も工事の人達がいて思うように動けなかったのと、

自分の体調が思わしくなくてしばらく放置すると作業がかさばり

復旧するのが困難になってきたこと、

更にこれは甘えかもしれないけれど、やはり一人っきりでは出来ない仕事があり、

頼んでも手を貸してくれない家族に愛想が尽き、

暖炉用の薪まで自分で工面しなければならなくなった時に嫌気がさしてきたのだった。

 

今、体力もつき、庭仕事の意味も理解し、情熱を持って手助けしてくれる息子、

いや、私が彼の手伝いをしているといったほうが正解かもしれない。(笑)

一緒に作業することでお互いの理解が深まリつつあるのは言うまでもなく、

多少は庭のこと、植物のことなどを

自分より知っている母親に対する尊敬も芽生えてきたような???(笑)

 

そんな息子のblogを紹介します。

まだ始めたばかりですが若者らしい正直な言葉は私のblogよりよほど面白い。

イタリア語なのですべてのかたには理解していただけないのが残念ですが

これから時々訳してお届けしようかとも思っているところです。

とりあえず自己紹介の部分のみを訳したので見てやってください。

 

 

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何故blogを始めたか

 

僕は音楽と草(=大麻)が大好きです。

もちろんどちらも『良質の』

これらが今、

残酷で悪に満ちた政治家や大企業の手に握られた世の中に生きる者の最後の避難所。

 

ローマ生まれ、幼い時はSegni市で育ち、中学はColleferro,

高校時代はほとんどの時間をCarpineto Romanoで過ごす。

そしてこの間、いっときもコンピューターから目をそらしたことはない。

沢山の人と知り合った、が覚えているのは数人だけ。

いろんな経験をしたけれど、覚えているのはごくわずか。

幼少期から今日まで、不誠実で閉じこもった時期

すべての人に対して不信の時期を引きずってきた。

 

今、目覚めようと努力している。

世の中を違った見方で見ようと心がけている。

麻薬依存症やうつ病や、自殺希望者にはなりたくない!

僕は当局からのお仕着せの人生とは別の生き方がしたい

かつてティモシー・リアリーが提唱したように。

 

お仕着せの社会とは違う納得のできる方向を探し、

できうる限り自分の力で、可能な限りお金に頼らず生きてみたい。

もしもたくさんのお金があったらこんな考えにたどり着かなかったかもしれない。

 

幸か不幸か、楽ちんで上っ面だけの生活のために

自分を売るようなことは思ったこともない。

厳しく困難な人生でも負けはしない。

 

そのために、ここに交流の基盤(blog)を作った。

 

ここに、自分の見つけたこと(考え)を記していこう。

ここで、日々の生活を事あるごとに語っていこう。

自分を売りとばさないで誠実に生きる日々を。

簡潔で、確固たる幸せな生活を。

 

皆さんがどう思われるか聞かせてほしい。

僕よりも先に同じような生き方をなさっている方の教えを請いたい。

 

そして、僕と同じようなビジョンをを持つひとには

なんでも喜んで伝えて行きたい。

 

 

大草原、ようこそ狼の巣へ。

 

 

17/04/2013 Keiko


 

 

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