Feste Italiane タイトル イタリアの祝祭日

<<<12月8日 聖母マリア様の無原罪のお宿り>>>

 

さて、このタイトルで内容がわかったのは、
カトリックの信者さん達だけでしょうね。

で、ご存知の方には退屈でしょうが、
そうでない方達のために少し説明しますと・・・

キリスト教の考え方ですと、人間は誰でも生まれながらにして罪びとだということです。

かつてアダムとイブ(イタリア語ではアダモとエヴァ)が禁断の木の実を
食べたときから神様の逆鱗に触れ、そうなってしまったそうです。

その罪により、人間は年老いてやがて死んでしまう。
また楽園を追われ、食べ物を得る為に重労働をしなければいけない。

女性はというと出産の苦しみを味わわなければならないわけです。

どちらかというと女性のほうが罪深いようです。

なんといってもイヴが先にりんごを食べ、
アダムにも 「食べなさいよぉー」 とかいったみたいですから。

さて、時はくだり聖母マリアさまの時代。

当時はまだ聖母ではなかったのですが、
このマリアさんは神様の思し召しにより子供を授かります。

キリスト教の考え方では、マリア様は唯一原罪を免れた女性ということで、
当然産みの苦しみも味わうことがなかったそうです。

ここでインターネットでであった
佐久間司祭様の言葉を引用させていただきます。
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「無原罪のお宿り」は、カトリック信者も時々間違えるのですが、
マリア様がイエズス・キリストをお腹に宿されたときに、
マリア様が汚れのないかたであったと言うことではありません。 
「御宿り」は聖母ご自身のことです。 

マリア様という方がお母様の体内に宿られたときに、
マリアには一切の汚れがなかった。
通常の人間には免れることが出来ない原罪、アダム以来の罪を背負って
うまれる筈であるが、マリアはそれからも免れていた。
清くこの世に生を受けられた。
そういうことを「無原罪の御宿り」というのです。
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キリスト教が勢力を広げ信者がどんどん増えるに従って、
女性の信者は、同姓であるマリア様に思いを寄せるようになります。

女性には女性にしかわからない悩みがありますものねぇ。

で、聖母マリア信仰も広がり、あちこちに
サンタマリア何とか教会がたくさん立てられました

イタリア人はお母さん(マンマと呼ぶ)が大好き。
聖母マリアはお母さんの中のお母さんみたいな感覚も・・・

さて、古くから存在していた
「マリア様は無原罪である」という教えを
有名なトレントの公会議 右に注釈あり、154512月−15473月)
で採択されました。

7世紀ごろから
マリア様のご生誕は9月8日ということになっており、
前出の佐久間司祭様のお話にあるように
マリア様がお母様の胎内に宿られたとき、つまり9ヶ月前の
12月8日を無原罪のお宿りの日と制定したということです。

と、ここまでちょっと堅いお話でしたが、
イタリア人の多くも以上のことを知らないんですよ。

とにかくこの日からクリスマスの準備が本格的に始まります。

最近は商売商売ということで、伝統的なことをないがしろにする傾向にあり、
お店によっては11月にはいるや否や
クリスマスのムードづくりをしていますが・・・

伝統的にはこの日以降、ツリーの準備をしたり、
こちらならではの飾りつけ<<Presepio>>をはじめます。

ローマのナボナ広場にはこのプレセーピオのための
材料(キリスト様のお生まれになった馬小屋や、
お祝いに駆けつけた人馬のお人形など)を売る露天商が
軒を連ねます。

                 <<<管理人:Keikoより>>>

 

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古き時代のスペイン階段です。
この右手のほうに
マリア様の像があり、
法皇様がこの日12月8日に
花輪を捧げにこられます。
もちろん高い塔の上にある
マリア像なので、実際には
消防隊員がはしご車に乗って
捧げるのですが、
普段から人通りの多い
コルソ通りを
法皇様が横切ったりなさる
ものですから大変な人出です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公会議とは
法王様や枢機卿の方々が集まり
キリスト教の教義について重要な
決議をなさる会議の事で、
325年に初回の二ケアの公会議が
開かれて以来、これまでに21回のみ
開催されています。
途中で法皇様がなくなられると、
まず新法皇様を選出してから
再開して続けるのだそうです。