-イタリア人の筆跡 (カリグラフィア)-

 

イタリアのいいところは個人の自由を尊重するところです。

われわれは、小学校に入ると文字の読み書きだけでなく、

どのような文字を書かなければならないかを習得しますね。

もちろんみながきれいな字を書けるわけではありませんが、

すくなくとも少しでもきれいな、読みやすい字を書くために

教える側も生徒たちもそれなりの努力をします。

こちらでも若干そういう時間があるようですが、

日本の比ではありません。

そこで、こちらに来た当初は印刷物はいいのですが、

筆記体のものは全く読めませんでした。

これは、かかりつけの医者が書いてくれた証明書です。

伝染病は持っていないのでプールへ通うことを許可するというものです。

3行目に私の名があるのがわかりますか?

特に医者の書く文字はわかりにくいという評判です。

こんな字をなぜか薬局の方々はすらすらと読んでしまうので驚きます。

数字もご覧いただけますか?

18-9-06と書いてあるのです。

イタリアでは日・月・年の順に書きます。

特に1はこのように頭をつけないとわかってもらえません。

7も個人差が大きいです。

そこで小切手などは数字のほかに文字で金額を併記します。

100エウロなら100,00のほかにCentoeuroと書かなければなりません。

100なら簡単ですが、たとえば589,00は

Cinuecentoottantanoveeuroとずいぶん長くなります。

かつて日本でも漢数字を使っていたのと似ていますね。

今でも使われているのかしら?

とにかく日本人は誰が書いても同じような数字を書くと

こちらの人々は驚きます。(笑)

                       Keiko

前の話題へ Homeへ    メニューへ