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第五話 : 下校時

 

下の写真は、こちらの学校の下校時の様子です。
普段はこのとき、私たち迎えに来ている親は校門の外で待っているのですが、
今日は先生に頼まれごとをしたので、ちょうどカメラを持って
学校の中にいる幸運に恵まれました。

頼まれごとというのは、彼らが今年取り組んでいるテーマに必要な写真をとるということで、
しかもその写真を加工して、吹き出しを入れたり、
バックに他の風景を組み合わせたりしなければならず、
先生が誰かそういうことができるかと聞かれたとき、うちの子が手をあげたという次第です。

安物のばかちょんデジカメしかなく、
写真の編集ソフトも数日使わないと使い方を忘れてしまうようなわたしですが、
何とかコンピューターをゲーム以外に活用している母親というのは今のところ私だけということで,
陽介が小学校のときも毎年新学年に昇級するたびに新しい受け持ちの先生の名前や
クラスの名前やクラス全員の名前をレイアウトした、
教室の前に張り出す小さな看板を作るのを頼まれたものです。
その他のクラスは手書きでした。

レオナルド・ダ・ヴィンチ中学
2年G組みのメンバーです。

教室の前で、
先生が生徒達を整列させているところです。

その後、かたまって下に下りて、下校のベルが鳴ると、校門の外へ走り出します。

今日はたまたま担任の先生ですが、ようは5時間目の授業を受け持った先生が、この仕事をするのです。

教室の中、実にシンプルで何もありません。

一クラス20名前後なので教室もとても小さいです。

席替えは先生の一存で不意に行われるようです。

毎日日替わりで、秘書役をすることになっていて、
(さしずめ学級委員)その日は先生のすぐそばに座ります。

各階の廊下には、『Bidella』と呼ばれる人達がいます。

日本の学校が今どうなのか分かりませんが、私の頃には用務員のおじさんがいました。

Bidellaさんたちは、用務員さんと、事務局員さんと清掃員さんをかねた方達です。

たとえば子供を早退させるとき、彼らに書類を出すと、彼らが教室へ迎えに行ってくれます。

かなり前から読者の方にこちらの教科科目を
知りたいというご希望を受けておりました。

ここで、ご紹介しておきます。

写真は息子の本棚からランダムに選んだ教科書です。

それぞれが、コンピューターの手引書のように大型で、
とっても重いです。

イタリア語や英語には副読本もあり、ノートや連絡帳、
なども加わるとナップザックの中はいっぱい。

毎年、9月に新学期が始まるとナップザックの重さが
話題になりますが、何も改善されません。

ここで1週間の時間割をご紹介しておきましょう。


  lunedì (月) martedì (火) mercoledì (水) giovedì (木) venerdì (金) sabato (土)
  1時間目 イタリア語 美術 技術 体育 科学 英語
  2時間目 歴史 美術 科学 イタリア文法 文学(古典) 幾何学
  3時間目 数学 地理 イタリア語 地理 英語 幾何学
  4時間目 イタリア文法 宗教 歴史 技術 イタリア語 音楽
  5時間目 数学 英語 体育 技術 社会 音楽

教科書は中学からは有料です。

文字通りの学割で買えるのですが、それでも250エウロかかりましたので、円にしてなんと3万2000円以上。

ただ、多くの本が3年生までのセットになっているので、
2年生になったときには10000円弱の出費だったと記憶しています。

それにしても兄弟が中学と高校へ行ってたりすると大変 !

そこで、中古の本を買う人もいます。

運良く学校で指定した本が古本で見つかる事もあるし、
当然おにいちゃんの本は下の子が使います。

又、丁寧に使った本は本屋さんへ持っていくと幾ばくかで引き取ってくれるのです。

ただ、9月の半ばに学校が始まったときに本がそろっていないことがあってはらはらさせられます。

昨年も、毎日本屋さんへ通い、やっと揃ったのはもう10月に入ろうとしていた頃です。

こういう場面で、わたしは人一倍いらいらします。

だって日本では考えられない事なんですもの。

                     Keiko