なんでもカモミッラ

そして離乳食

 

私はこちらイタリアで出産しました。
「勇気がありますね。」などといわれると「??」

おそらくイタリアに住んでいても、日本に家族とくに母親がいる場合、
その母親の元に帰って出産する人が大部分なのでしょう。       

私は海外主張族でもなんでもない、
自分が惚れ込んで選んでここイタリアに住んでいるのだから、
当然、出産だろうが差し歯だろうがこちらでしてしまう。
第一私には帰るところがないのだから。(余談。)

妊娠出産に関してはまたの機会にお話しするとして、
今日は、息子が久々に39度を越す高熱を出してので、
熱さましのお薬を飲んでもらいたいのに食欲がなく、
何も食べないで薬を飲むと良くないと思い、
せめてカモミッラ(カモミール?)を飲ませようと準備していて、
そういえばこのカモミッラ、ずいぶんいろんなときに使っているなぁ
と思いつき、書き始めた次第です。


まず喫茶としていただきます。
紅茶よりもずっとまろやかで、何より胃に負担がかからないので好まれます。
ただ、立ち飲み喫茶のBarなどではあまりよく出ていないので、
薄くて味がないと感じると思います。
ご家庭ではじっくりと濃い黄色になるまで出してくださいね。

カモミッラは安眠を誘うので、夕食後にも安心していただけますし、
お砂糖を入れなければ乳幼児の夜のお飲み物にも最適です。
(おやつとしてあげるときにはお砂糖を入れてあげてください。)
整腸作用があるので赤ちゃんから大人まで胃腸の調子がよくないときには
まずカモミッラを試してみてください。

また、殺菌作用もあるそうで、ちょっとした傷をぬるいカモミッラで
洗ったり、ガーゼにしみこませて拭いたりします。

目に腫れ物ができたときやちょっと気持ち悪いとき、
大人ならすぐに目薬を使いますが、小さいお子さんには
カモミッラで洗ってあげるとよいそうです。
小児科の先生にそれを聞いたときは驚きました。

ことほど左様にカモミッラはこちらの家庭にはなくてはならない物のひとつです。


ついでに内の小児科の先生に指導された離乳食をご紹介しておきましょう。

まず生後1ヶ月目にはりんごジュースを5,6さじ与えたと記録しています。
母乳がよく出たので、母乳のみで育てました。
カモミッラは生後すぐにも与えていいようです。

12月27日生まれの陽介が、初めて離乳食を食べたのは5月13日、
確かお米の粉を溶いたものだったように思います。

その後本格的に離乳するようになってからの基本食は、
−ヴィエタ(青菜)
−にんじん
−じゃがいも
をよく煮込んで濾したスープでちいさなちいさなミネストリーネを
柔らかく煮たものが一皿目。
でも陽介はどちらかというとパンを崩してスープに浸したほうを好みました。

次いで、お肉かお魚になるのですが、
陽介はアレルギーだったので、たまごと牛乳を止められました。
牛乳がだめということは同じ成分を持つ牛肉もチーズだめ。
たまごがだめということは鶏肉もだめ。

そこで2皿目は舌平目を湯煎し
オリーブオイルを数的垂らしたのを一番よく使いました。
お肉は豚肉のフィレか、うさぎの肉。
1歳を過ぎた頃からは生ハムも良いということでした。
こんな塩辛いものをあげていいのかなぁと思いつつも
本人が大好きなので脂身を切り取って与えました。
ただ、普通のハムは製造過程で牛乳を使うのでだめ。

付け合せには最初にくたくたに煮込んだにんじんやジャガイモに
オリーブオイルをかけて。

デザートは西洋梨かバナナ。
その他の果物はアレルギーでだめだということでした。

こう書いてきておかしいのは、乳幼児のメニューからして
すでにプリモ・ピアット、(パスタ)
セコンド・ピアット、(メインディッシュ)
コントルノ(付け合せ野菜)
デザート(果物)となっていること。

日本ならさしずめお雑炊ですんでしまうところなのではないでしょうか。


6ヶ月以上になると母乳では栄養分が足りないということで、
牛乳がだめな陽介には、豆乳を作って飲ませました。
今ならスーパーにずらっと豆乳が並んでいるここイタリアですが、
12年前にはこの田舎町には存在すら知られておらず、
薬局でばか高い粉末を買うか、自分で作るしかありませんでした。

私は・・・自分で作りました。
コストもさることながら、何よりも薬局のものを陽介が飲んでくれなかったので。

乾燥大豆を一晩水に漬け込み、翌朝なべで煮て、柔らかくなったらかくはんし、
布で濾して出来上がり、作りおきができなかったので、毎朝作りました。

今やそんな気力も体力もありません。
若いお母様方に参考にしていただければ幸いです。

                                                                    Keiko

Homeへ戻るボタン 雑感Topへボタン