*少し古い記事なので、まだリラ表示ですがご了解ください。円の換算もその当時のものです。
7月19日午後
ここは、フロジノーネというローマ近郊の町。
首都圏の方には大宮市とか浦和市という、東京から一歩出たばかりの
近県のちょっとした町を思い浮かべていただけると感じがつかんでいただけると思います。
その市が営むプールサイドでこの記事を書いています。
今やイタリアはバカンスシーズン真っ最中。
地中海に張り出したイタリア半島は、周りをぐるっと海に、
しかもきれいな海に囲まれ北部のヨーロッパ大陸との接点はアルプス、
という恵まれたところで、その地理的条件に比例するかのように80%ほどが海辺に、
20%程は山に繰り出します。
そこで町は人気が少なくなるわけで、今もこの市営プールには
大人が4人、子供が3人、若者が4人、驚くなかれ全部で11人だけ。
市営プールといっても25mの小さなもの。
でも、3mの高さのトランポリンがあり、水深も4m。
水は放流状態、で冷たすぎるといけないのでプールの脇8箇所から
温水が注ぎ込まれているという親切な設計。
しかも、大人のほとんどはベッドに横たわり日焼けに余念がない状態。
今も水の中にいるのはうちの子を含めた3人きりというありさま。
水質の善し悪しを考える必要もありません。
時にはわれわれ親子だけになってしまい、なんだか自分ちのプールにいるかのような
錯覚をしてしまいます(もちろん我が家には、そんなものはありません。)
私自身が子供の頃通った市営プールのいもの子を洗うような環境とは、
あまりにもかけ離れていて、他人事ながらこれでよく維持できるものだなーと
感心してしまいます。
ま、イタリアも、政府も地方自治体も、税金の無駄遣いにかけては定評がありますから、
ここはたとえ赤字経営でもおおいに市民に後援しているわけで、
かなりいい税金の使い方だといっていいのかもしれません。
周囲は普通の住宅地で、プールは15mから20mほどの高さの、
おもにヒマラヤスギで囲まれています。時折、車のとおる音も聞こえますが、
排気ガスのにおいまでは届かないまずまずの環境だと思います。
これで、あさの9時から夕方7時までの料金が、大人一人1万リラ( 約750円)
ベッドが2000リラ(約150円)、息子と3人で3000円もあれば
アイスクリームをおやつに頂きながら一日過せます。
バカンスもいいのですが、車で何時間も走り、
行き着くさきはパラソルが所狭しと並んだ窮屈な浜辺。
隣の人達の話し声が否応無しに聞こえてくる、
あるいはさまざまな日焼け用オイルや、
または、日焼け止めリクイドのしぶきがこちらまで飛んでくる。
そんなところはどうも......<<<管理人:恵子>>>
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