ーパとパ

 

「ローマの誕生」を書いたときに、カステルガンドルフォの御紹介に
法王様の夏のお住まいがあるところ。と書くべきところ、
法王様が法皇様になっておりました。
すぐに読者の方からご指摘があったのに訂正が遅れましてすみません。

そして今では法王様とは呼ばずに、教皇と言うのだそうですね。

なんとなく私の頭の中のでは法王様というとあの小さなお帽子をかぶった
日曜日にヴァティカン宮殿の一角から祝福を与えてくださる方。

それが教皇と聞くと大きな教皇冠をかぶって杖を突いているいかつい方を
イメージしてしまうのですが、言葉というものは時代によって変化するのですから
その変化についていくしかないのでしょう。


これからは必要なときには私も教皇と呼ぶことにします。

ちなみにイタリア語では教皇をPapa(ーパ)と呼び、 父親のことをPapa’(パ)と呼びます。 
太字にアクセントがあります。

父親にはほかにPadre(パードレ:これが正式な呼び方)
地方によってはBabbo(バッボ)といろいろありますが、

教皇のことを同じように呼ぶということは
カトリック世界の父親という感覚なのでしょうか?


神父様のこともPadre(パードレ)と呼ぶのですよ。

そして修道士はFratello(フラテッロ=兄弟)
修道女はSorella(ソレッラ=姉妹)

キリスト様のことはSignore。 御方とでも訳しましょうか。


普通成人の男性につける敬語、Mr,にあたります。

クリスマスが近いので思い出したのですが、
サンタクロースのことは「Babbo Natale」(バッボ・ナターレ)
つまりクリスマスのお父さんと呼ぶのですが、

なんとこの言葉を商標登録してしまったナポリ人がいるのです。

長年使われてきた言葉を商標登録してしまうというのも
すごい感覚だと思いますが、それを承認してしまったのですから驚きです。


特許に関して何の知識もないので、間違っていたら教えてくださいね。


とにかくそれ以来、バッボナターレという言葉をコマーシャルなどで使うと
特許料というのですか? 商標の使用料を払わなければならなくなりました。


大手の菓子メーカーは使用料を払って使っているようですが、
中には独自の呼び方を考えて使っているところもあり、
パパナターレという聴きなれない言葉がとびだしました。



サンタさんは北極圏に住んでいるようですが、
なんとイタリア半島の長靴のかかとにあるBari(バーリ)という町の
守護聖人のサン・ニコラがモデルだと聞いたことがあります。

このサン・ニコラは存命中に子供たちに施しをしていたことで有名で、
サン・ニコラをラテン語で呼べばサンタ・ニコラウス。


かつて修道士が日本にも鉄砲を伝えたように、あちこちへ伝道したときに
北部ヨーロッパに伝わったサン・ニコラの話が 今のサンタクロースの元になったのではないかということです。

ところでお宅のお子さんはサンタさんを信じていますか?
うちの子は12月27日で13歳になります。


当然もう信じていないのだと思いますが、いまだかつて
「サンタさんなんかいない」というのを聞いたことがありません。


字が書けるようになってからは、毎年サンタさんへ手紙を書いていました。
少しでも長くサンタさんの存在を信じてもらいたくてずいぶん苦労したものです。

お友達の中には小学校の低学年ですでにサンタさんを信じていない子がいて、
「おかあさん、アンドレアはサンタさんなんかいないっていうんだよ。」
と学校から帰ってきたことがあります。


「サンタさんはね、信じている子供のところにだけプレゼントを持ってきてくれるのよ。」
これが私の答えです。


我が家を含め、世間の大方の家庭では両親がサンタさんの代わりを勤めて
子供たちに楽しいクリスマスをプレゼントしますが、
もしかしたらそういう家族を持たない子供たちのところへは
本当にサンタさんが何かを届けてくれているのではないか、
目には見えなくても心の中にホンワカとしたぬくもりを感じられる
そんなプレゼントを届けているのではないか・・・

ぜひそうあってほしいとつくづく願うのです。

BUON NATALE A TUTTI!

みんなが楽しいクリスマスを迎えられますように!

Keiko

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