新潟中越地震の被災者の皆様全員の一日も早い復旧活動を祈ります。
そろそろ寒い季節になってきた時に家を失われた方々のことを思うと
なんとお慰めしてよいか分かりません。
避難所での窮屈な生活や、自宅の倒壊をまのあたりにしての不安や、
健康な方でもつらいときに病弱な方やお年を召した方々のお気持ちを
お察しするに余りあります。
イタリアも火山国ですから時々ひどい地震に見舞われます。
おそらく覚えておられる方も多いと思いますが、
かの聖フランチェスコで有名なAssisiという町、
あるいはラファエッロが描いた「フォリーニォのマドンナ』で有名なFoligno。
そして両者ほど有名ではなくてもその近隣の小さな町々。
中世の趣を残した小さな真珠のようなまちが被害に会いました。
やはり揺り返しが怖くて、車の中で過ごした人々のインタビューを 今も覚えています。
未だにプレハブ住宅に住まいする人たちがたくさんおられます。
すでに何年も経っているというのに・・・
新潟にもいまはたくさんの人々の関心が集まっていることでしょうが、
どうか最後の家族がちゃんとした人間らしい生活を送れるようになるまで、
決して忘れないであげて欲しいと思います。
Assisiは、イタリア周遊のコースに入っていることが多く、
地震のあったときにもたくさんのグループが行く予定をしていたものです。
もちろん地震直後には誰も行きませんでしたが、
数日経つと、グループの中には強行したグループもいました。
観光目的になるものは全て破壊されていたのですから、 何を見に行くのでしょう。
避難している人たちの様子を見たいという声が聞こえました。
そういう人たちをどんな目で、見ることができるのでしょう。
救援に行くのではありません観光に行くのです。
精根尽き果てている人たち、身内を失って打ちひしがれている人たち、
そういう人たちを写真におさめてどうしようというのでしょうか。
予定に組まれていたから?
日本人の律儀さは世界でも有名です。もちろんポジティブな意味で。
でも、あまりに融通が利かないとそれはうらめに出てしまいます。
子供のようにいわれたことをその通りにするだけではなく、
自分のあたまで考えて、決断しなければならないときがあるものです。
新潟にも国内外から多くの支援が集まっているようですが、
ややこしい書類上のことや官庁間での確執は一切棚に投げて
一刻も早く義援金を被災者の人たちのために役立ててあげて欲しいものです。
残念ながらイタリアでこういうことが起きると、
大多数の義援金が使途不明金になってしまいます。
Keiko