Feste Italiane タイトル イタリアの祝祭日


<<<カーニバル>>>     Carnevale   <<<謝肉祭>>>


原則的には1月6日の御公現祭の翌日から
すでにカーニバルに入っています。
でも終わりは毎年違います。

終わりは復活祭の1週間前の日曜日の40日前。
その復活祭が毎年日にちの変わる移動祝日なので、
カーニバルは長くなったり短くなったり・・・

ちなみに今年の復活祭は、4月11日。やや遅いかなというほうです。
キリスト様の復活なさった日は定かではありません。

そこで、10代目の法王様、ピオ1世がお決めになったのですが、
[春分の日の直後の満月の直後の日曜日]ということになったので、
早いと3月中に復活祭がやってくるし、
遅いと4月も半ばを過ぎることがあります。


その復活祭の1週間前に「パルマの日曜日」という日があり、
このあたりは又、復活祭が近づいたころにお話しましょう。

とにかくその[パルマの日曜日]から40日前に
カーニバルを終えるという決まりがあるので、
復活祭が早いと2月の初旬にカーニバルは終わってしまい、
遅いと3月の頭にずれ込むこともありうるわけです。


そして、やはりカーニバルが一番盛り上がるのは最後のほう。
もともとカーニバルとは[carnelevare」というラテン語から来ているそうで、
carneは肉、levareは離れるという意味で、

[パルマの日曜日から40日前の間はお肉を食べてはいけないというので、
そうなる前にたくさん食べておきましょう。
ということで謝肉祭が催されたのですから。

特に最終日は[Martedi grasso](マルテディ グラッソ)
[脂の火曜日]と呼ばれ、
その前の[Giovedi grasso](ジョヴェディ グラッソと並んで、
一番盛り上がりを見せる日です。


人間、食いだめと寝だめはできないそうですが、
やはり心理としては47日間もお肉を口にできないとなると、
たくさん食べておこうという気になるでしょうね。

ただ、現在では、その規則を守る人はごくごくわずかだということも
あわせてご紹介しておきましょう。

さて、このカーニバル。

衣装の奇抜さや滑稽さや、アイデアを競います。

男女が入れ替わるのも良くある設定。
特に子供たちが可愛いですね。

子供はそれだけで可愛いものですが、 親に抱かれるような年頃は、
ミツバチやイチゴやひよこといった扮装が多いです。


そして、幼児たちは人気のアニメの主人公や昔からのスーパーヒーロー。
少し大きくなるとカラビニエーリや修道士やなんかの格好をよく見ます。

カーニバル時に人が集まる場所としてローマで一番有名なところは、
「Piazza Navona」](ナボナ広場)です。

これから土曜、日曜にナボナ広場へ行けば、
可愛いスーパーマンやバットマンが格闘の真似事をしていたり、
いろんな色の紙ふぶき(コリアンドロ)を投げ合っています。


でも、扮装すると誰もがより可愛くなるかといえば・・・
そうでないことも多くて、
特に土曜日の夜などに友人が集まって仮想パーティーを開いたりすると、
化け物大会のようになってしまいます。

この時期、イタリアでとんでもないものを見てもあまり驚かれませんように。


又、カーニバルには無礼講という習慣もあったので、
(かつて身分制度が厳しかった時代には、この無礼講によって
一年の憂さを晴らし、主従の絆が深まったりしたそうです。)

今でも、町を歩いているとスプレーを吹きかけられたりしますので、
そのころこちらにこられる方はご注意 !

決して目くじらを立ててはいけません。
いち早く逃げるか、仕返しをして憂さを晴らしましょう。

 

再度のお詫びです。
<カーニバル>について次のようなお便りを受け取りました。


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Keikoさんこんにちは、はじめまして。
メルマガ、いつも楽しく読んでいます。

私は今ブラジルに住んでいるのですが、さすがに両方
ラテン系の国だけあって、Keikoさんのメルマガに出てくるイタリアのお話も
「あー、そうそう、ブラジルでもそう。」なんて思いながら読んでいます。

ところで今週号、

>さて、このカーニバル。
>南米とは気候が違いますから様子も違ってきます。
>あちらのほうは肉体美を競い合っているようですが、
>こちらでは、衣装の奇抜さや滑稽さや、アイデアを競います。

日本では、ブラジルのカーニバルは美女の肉体ばかり
強調されますが、ブラジルのカーニバルもイタリアと同じく
衣装、セットの美しさやアイデア、チームのまとまりや踊りの
素晴らしさが競われます。
きらびやかに飾られた大掛かりな舞台装置等々、
南米のカーニバルの様子を、是非一度ご覧になってくださいね!
確かに限りなく小さな衣装を身に着けた、素晴らしい肉体の
美女は多いですが、、、(笑)
なぜか、日本ではそこだけがクローズアップされて
ちょっと寂しい気持ちがします。。。

それでは、これからも楽しいお話聞かせてくださいね!!
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全く、無神経な書き方であったと反省しています。
ここイタリアでブラジルのカーニバルを紹介するときも
肉体美ばかりが強調されていましたが、
そればかりではないことは押して図るべし。

私がイタリアのことをこよなく愛しているように、
このお便りを下さった方も、ブラジルが大好きなんだなぁ
ということが分かって、うれしい気がします。

そして、当然のことながら、われわれ外国に住む日本人は、
母国日本のことを、心から慕っているのです。

実母とはなれて暮らしてみて、初めてその偉大さが分かるように…


          <Keiko>
 

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