Feste Italiane タイトル イタリアの祝祭日

 

Palio di Siena

シエナのパリオ(裸馬での競馬)

 


7月2日と8月16日(近代はほぼこの両日に行われる。)

年に2回、Siena(シエナ)という中世の面影が色濃く残る町でPalio(パリオ)と呼ばれる裸馬に御者が乗っての競争が行われる。

Sienaはとても美しい街。
個人的にはローマの次に南はナポリ、北はシエナが美しいと思う。

そのシエナの中心はカンポと呼ばれる広場。
多くの広場が円形か四角形でできているのにここは扇状の広場。
しかも扇の中心へ向かうほど低くなっている。


扇の要は時計台を供えた市庁舎の建物。

この広場に土を敷き詰めて勇壮な裸馬の競走が行われる。
観覧席もその日のために設置されるが広場を取り囲む建物は絶好の観覧席に様変わり。 

 


広場は足の踏み場もないくらいの人出でにぎわう。
午後6時過ぎの開始に早朝から場所を取る人達が詰め掛ける。泊り込む人だっているくらい。


鞍も何もつけない馬に乗っての疾走は、やや危険でもある。
毎年のように落馬者がいて、馬は騎手が落ちてしまったあとも疾走を続ける。
馬だけでも一番にゴールインすれば優勝だ。
そういった勇壮な姿がこの競馬の見どころ。

狭い通路、しかも90度以下のきついカーブが会って
馬同士もぶつかり合って転んでしまうことがある。

見物人のすぐ目の前で繰り広げられる激しいレース。

シエナの町を17の区域に分けてそれぞれの区域から馬と騎手が出るのだが、
実際に競争するのは抽選で残った10組だけ。

更なる抽選で呼ばれた順番に出発点に立つ。10番目の組は後方で待っていなければならない。

馬は興奮していて一瞬たりともじっとしてはいない。今日の競馬場のようなゲートはないのだから。


前と後ろに縄を張っただけの簡単なゲートなのだ。すぐ隣に別の馬がいて、時には小競り合いが起きる。



くじで10番目になった馬と騎手はその辺の様子をうかがっていて、ここぞというときにゲートへ向かう。
それがみんなの出発の合図。

1周300mあまりの狭い通路を3階回って勝敗が決まる。
約1,000mの競争。
ほぼ四角の競技場なので、きついカーブに来るたびに歓声が高まる。

1644年からずっと続いているこのPalio.
どうかいつまでも続きますように。

今年はTorre(塔)という地区が44年ぶりに優勝した。
 

             Keiko

 

上記広場の写真はwww.agriturismobelvedere.it/

こちらはitaly.peacelink.org/からお借りしました。

パリオについてのさらに詳しいことも両サイトでお調べいただけます。

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