最近は、安価なタイル張りの床が増えてきたことと、
働く主婦が増えてきたのでお掃除のやり方にも少し変化をきたしているようで、
15年程前にバポレットという新兵器が登場しました。
タンク内の水を100度近くまで温め、水蒸気で床だの壁だのトイレだのをお掃除するものです。
以前から存在していたものの、家庭用に小ぶりにしてからずいぶん一般家庭に浸透しているようです。
さらにここ2年程前から、乾拭き用のモップスタイルのものが出てきました。
吸塵製の紙を取り付けた平たいモップで床を拭き、終わればその紙をぽいっと棄ててしまえばいい、
我が家の愛用品でもあります。
ただ、イタリア人の専業主婦ならまだほとんどが使っていないでしょう。
彼女たちは使い捨て文化に慣れていないのです。
2千年以上前の遺跡を見ながら育ち、築後数百年来の家に祖父母、
曽祖父母たちとともに暮らしてきた彼女達。
髪を染めたり、パーティー用の服にお金をかけても使い捨てのものには関心が薄いのでしょう。
すばらしいと思います。
使い捨て=ごみの増加=地球の汚染。 こんな公式を考えることすらないのでしょう。
ただ、母親がやっていたように、おばあちゃんから教わったように今日も掃除をするのです。
Keiko |